Syllabus
科目名: 法律学特殊講義W 担当者: 伊藤 博文  
単位数: 2単位      校地:  車道校舎 配当セメスター: 秋学期
 
1.授業のテーマ・目標
コンピュータの普及に伴い、社会の至る所にコンピュータが入り込んできています。法律学も例外ではありません。法律学とコンピュータの接点を探る「法とコンピュータ」という分野では、コンピュータを研究の“目的”とする方向と、コンピュータを研究の“手段”として活用する方向に二分できます。本講義のテーマとするコンピュータ法学は、後者を守備範囲としています。つまり、法律の学習、研究にコンピュータの持つ有用な機能を積極的に取り入れ、効率的な学習・研究を行う環境を提供することを目的としています。半年間でこの講義において学ばれることは、卒業後社会人となった後も大変重要な知識となります。これからの本格的なICT時代におけるコンピュータ・リテラシとして必要な知識を習得できるように講義を行います。
 そこで、この法律学特殊講義W(コンピュータ法学 レベルU)では、春学期開講の法律学特殊講義V(コンピュータ法学 レベルT)の応用編として、コンピュータの高度な操作、法律学独自の活用方法について学んでいきます。コンピュータを活用した高度な法律の学習方法を身につけ、講義の終了時には各自がコンピュータを駆使して論文、ホームページが作成できるようになるのが、この講義の目標です。
2.授業形態
この講義は一人一台のコンピュータを使いながら行います。講義は教える内容を講義の始めに説明して、後は履修者各自のコンピュータ操作が中心となります。この講義受講の前提となるレベルT以上に、履修者主体の講義進行方法を取ります。また、この講義においては、さまざまな形で情報提供を行います。A.この講義についてのホームページ(http://cals.aichi-u.ac.jp/education/education.html)において、講義で紹介しきれない情報を補足的に提供します。B.講義用の掲示板(メッセージボード)がありますので、講義への要望・質問を書き込んでいただき、受講者みなさんの意見・感想を次回の講義に反映させていきます。C.講義用メーリングリストとして「eグループ」上にグループ(http://www.egroups.co.jp/group/project-cals)を作成してあるのでこれにより講義の補足説明や課題を連絡します。また、個別に質問・意見等があれば、電子メール〈hirofumi@lawschool.aichi-u.ac.jp〉で質問していただければ、お答えします。
 
3.授業内容・スケジュール
  講義内容 具体的内容
1 イントロダクション 講義の進め方と内容の説明、次週以降の準備
2 エディタの高度な利用 秀丸エディタの高度な利用方法を学ぶ
3 電子メールの高度な利用 Al-mail32の高度な利用方法を学ぶ
4 法情報を加工する 正規表現を使ったデータ加工について学ぶ
5 インターネット上での情報検索 Web上の法情報サイトについて説明
6 ホームページで情報発信をする(1) 仕組みの理解
7 ホームページで情報発信をする(2) HTMLの意味
8 ホームページで情報発信をする(3) 画像処理
9 ホームページで情報発信をする(4) セキュリティ
10 ホームページで情報発信をする(5) 情報発信の意味と必要性
11 ホームページで情報発信をする(6) 情報発信のための技術
12 ホームページで情報発信をする(7) 完成と提出
13 コンピュータ法学(CaLS)の理論(応用編) コンピュータと法学の将来を考える
 
 
4.評価方法
以下の3項目を各比率に応じて合算し、総合的に判断して成績評価します。


 
. 学期末に提出するレポート(ホームページ作成) 60%
. 出席および受講態度 30%
. 講義中に出す課題 10%
 
 
5.テキスト・参考図書
<テキスト>
佐藤和人&できるシリーズ編集部『できるホームページ HTML入門 Windows対応』インプレス(2004)
 
<参考図書>
伊藤博文『法律学のためのコンピュータ』日本評論社(1997年)
加賀山茂・松浦好治編『法情報学(第2版補訂版)』有斐閣(2006)
指宿信・米丸恒治『インターネット法情報ガイド』日本評論社(2004年)
西谷能英『編集者・執筆者のための秀丸エディタ超活用術』翔泳社(2005)
6.その他
本講義は、法律学特殊講義V(コンピュータ法学 レベルT)を既に履修していることを前提として行われる講義ですので、レベルIを終了してから履修してください。また、本講義は、履修者一人に一台のコンピュータを使いながら進めます。よってコンピュータ教室の台数分の人数しか履修できません。よって、履修希望者が多数の場合は何らかの方法による選別を行いますのであらかじめご了承ください。この場合、(1)学習意欲、(2)コンピュータ法学(CaLS)レベルTでの成績を考慮して、履修者選抜を行います。レベルTでの講義以上に、履修者主体の講義進行方法を取り、各自の達成したい目的に合わせた内容で学習していくという手法を取りますので、自分が何をしたいのかという目的意識を明確にして、積極的に講義に臨んでください。