講義綱領
法律学通論
(豊橋校舎)<集中> 担当 豊橋創造大学短期大学部専任講師 伊藤博文
日程
第1日目 1996年9月5日(木)11:00〜16:30
第2日目 1996年9月6日(金)11:00〜16:30
第3日目 1996年9月8日(土)11:00〜16:30
第4日目 1996年9月9日(月)11:00〜16:30
★この法律学通論の講義では、法律学全般についての基礎的な知識を学習できるように講義を進めます。第一部として、我々の社会において紛争を解決する手段としての法の働きを考えることとします。法がどのように働き、私達とどのように関わってくるか等を考えます。次に第二部として、法律学の研究対象である「法」とは何かを考えます。法はどのような特徴をもった社会規範か等を考えてみます。さらに第三部として、裁判所制度を考えます。裁判所とは一体どのようなもので、どのような人々によって、どのような働きを我々の社会の中で行っているのか等を考えます。最後に第四部として、現代の法律問題等を考えることとします。国家と法、家族生活、自分と法とのかかわりあい等について考えてみます。
教科書:1 西村健一郎、西井正弘、初宿正典・『判例法学(改訂版補訂)』、有斐閣ブックス\2,163 1996年
教材:配布フロッピーディスク
参考書等は適宜指示します。
★講義内容(予定)
第一日目 9月5日(木)
T.法の働き、法とは何か
第1回 イントロダクション
☆講義の進め方についての説明
☆機械操作の説明:
ノートパソコンの説明
ファイルを読む方法−−FDの使い方
法条文を見る方法−−MIELの使い方
インターネットと法
「ごたく」の使い方
第2回 紛争解決と法
★法律学の研究対象である「法」の機能の理解を通じて、「法」そして「法律学」とは何か考えます。
教材:教科書序章「紛争解決と法」pp1-13
教科書巻末の参考文献pp281-283
ファイル 法律学.txt
第3回 法と道徳
★「法」に対する明確な定義は容易ではないので、対立概念の一つとして「道徳」を取り上げ、両者の差異、共通点を考えることから、法という概念を明確化します。
教材:ファイル 法と道徳.txt
第二日目 9月6日(金)
U.裁判制度を考える−−その1
第4回 裁判はどのように行われるのか
★裁判所とは一体どのようなものなのか、どのような働きを我々の社会の中で行っているのか、考えます。
教材:教科書巻末の裁判所の審級制度pp284-285
第5回 裁判を考える ビデオ−その1
★ビデオ映像を通して、最高裁判所の実像を学びます。
教材:ビデオ NHK特集「最高裁判所」45分
ファイル 奇岩城 無人の法廷で判決(孤高の王国 裁判所100周年の今:5)、
神聖法廷(孤高の王国 裁判所100周年のいま:4)、
沈黙(孤高の王国 裁判所100周年のいま:10)
第6回 裁判制度−−陪審制について考えます ビデオ−その2
★アメリカの刑事裁判映画を通して陪審制度について考えます。
教材:ビデオ「12人の怒れる男たち」96分
ファイル 5ドルの充足 陪審制度(海外編・アメリカ 孤高の王国:23)
第三日目 9月7日(土)
V.裁判制度を考える−−その2
第7回 民事事件を考える ビデオ−その3
★裁判には民事事件と刑事事件があることを理解したうえで、まず、民事事件の特徴について考えます。特に家庭裁判所の役割を理解するため、「家栽の人」を教材にとりあげます。
教材:ビデオ 家栽の人より「愛の遺産」約50分
:ファイル 桑田判事(孤高の王国 裁判所100周年のいま:2)
第8回 民法と刑法
★民事訴訟と刑事訴訟の基礎となる実体法としての民法と刑法について教科書を利用しながら説明します。
教材:教科書 第2章 家族関係と法 pp.75-102
第5章 犯罪と法 pp.177-214
第9回 刑事事件を考える ビデオ−その4
★刑事裁判の行われ方について、ビデオを通じて学びます。
教材:ビデオ 法廷・今・昔 22分
ビデオ NHK特集 冤罪誤判は防げるか 59分
第四日目 9月9日(月)
W.現代の法律問題を考える
第10回 自衛隊問題を考える ビデオ−その5
★日本国憲法についての古くて新しい問題「自衛隊」について考えます。最近の国際貢献要請と憲法9条をどのように理解するかを考えてみます。
題材:ビデオ 閉ざされた法廷・証言 裁判所は今 53分
教科書:第6章 国家と法 平和主義と戦争の放棄 pp225-232
ファイル 幻の大法廷(孤高の王国 裁判所100周年のいま:1)
第11回 製造物責任について考える ビデオ−その6
最近話題になっている製造物責任とは、何か考えます。
題材:ビデオ 日経ビデオ アメリカの製造物責任 30分
ファイル 製造物責任
ビデオ ドキュメント 薬癒されなかった事実 53分
第12回 試験
★講義について
この集中講義では、参加者が積極的に授業に参加されることが求められます。あらかじめ予定している教科書のページ分は読み終えているものとして授業を進めて行きます。
★成績評価について
集中講義4日間における各最終時間に提出するレポートと最終日に行う試験でもって成績評価します。