民法(民法第四編第五編)
ヘン ショウ セツ ジョウ コウ ゴウ    
4 1     1 1   第七百二十五条  左に掲げる者は、これを親族とする。  
4 1         1  一  六親等内の血族  
4 1         2  二  配偶者  
4 1         3  三  三親等内の姻族  
4 1     2 1   第七百二十六条  親等は、親族間の世数を数えて、これを定める。  
4 1       2    ○2  傍系親族の親等を定めるには、その一人又はその配偶者から同一の始祖にさかのぼり、その始祖から他の一人に下るまでの世数による。  
4 1     3     第七百二十七条  養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけると同一の親族関係を生ずる。  
4 1     4 1   第七百二十八条  姻族関係は、離婚によつて終了する。  
4 1       2    ○2  夫婦の一方が死亡した場合において、生存配偶者が姻族関係を終了させる意思を表示したときも、前項と同様である。  
4 1     5     第七百二十九条  養子、その配偶者、直系卑属及びその配偶者と養親及びその血族との親族関係は、離縁によつて終了する。  
4 1     6     第七百三十条  直系血族及び同居の親族は、互に扶け合わなければならない。  
4 2 1 1 7     第七百三十一条  男は、満十八歳に、女は、満十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。  
4 2 1 1 8     第七百三十二条  配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。  
4 2 1 1 9 1   第七百三十三条  女は、前婚の解消又は取消の日から六箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。  
4 2 1 1   2    ○2  女が前婚の解消又は取消の前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。  
4 2 1 1 10 1   第七百三十四条  直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。但し、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。  
4 2 1 1   2    ○2  第八百十七条の九の規定によつて親族関係が終了した後も、前項と同様とする。  
4 2 1 1 11     第七百三十五条  直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第七百二十八条又は第八百十七条の九の規定によつて姻族関係が終了した後も、同様である。  
4 2 1 1 12     第七百三十六条  養子、その配偶者、直系卑属又はその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第七百二十九条の規定によつて親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。  
4 2 1 1 13 1   第七百三十七条  未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。  
4 2 1 1   2    ○2  父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様である。  
4 2 1 1 14     第七百三十八条  成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。  
4 2 1 1 15 1   第七百三十九条  婚姻は、戸籍法 の定めるところによりこれを届け出ることによつて、その効力を生ずる。  
4 2 1 1   2    ○2  前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上から、口頭又は署名した書面で、これをしなければならない。  
4 2 1 1 16     第七百四十条  婚姻の届出は、その婚姻が第七百三十一条乃至第七百三十七条及び前条第二項の規定その他の法令に違反しないことを認めた後でなければ、これを受理することができない。  
4 2 1 1 17     第七百四十一条  外国に在る日本人間で婚姻をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使又は領事にその届出をすることができる。この場合には、前二条の規定を準用する。  
4 2 1 2 18 1   第七百四十二条  婚姻は、左の場合に限り、無効とする。  
4 2 1 2     1  一  人違その他の事由によつて当事者間に婚姻をする意思がないとき。  
4 2 1 2     2  二  当事者が婚姻の届出をしないとき。但し、その届出が第七百三十九条第二項に掲げる条件を欠くだけであるときは、婚姻は、これがために、その効力を妨げられることがない。  
4 2 1 2 19     第七百四十三条  婚姻は、第七百四十四条乃至第七百四十七条の規定によらなければ、これを取り消すことができない。  
4 2 1 2 20 1   第七百四十四条  第七百三十一条乃至第七百三十六条の規定に違反した婚姻は、各当事者、その親族又は検察官から、その取消を裁判所に請求することができる。但し、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、これを請求することができない。  
4 2 1 2   2    ○2  第七百三十二条又は第七百三十三条の規定に違反した婚姻については、当事者の配偶者又は前配偶者も、その取消を請求することができる。  
4 2 1 2 21 1   第七百四十五条  第七百三十一条の規定に違反した婚姻は、不適齢者が適齢に達したときは、その取消を請求することができない。  
4 2 1 2   2    ○2  不適齢者は、適齢に達した後、なお三箇月間は、その婚姻の取消を請求することができる。但し、適齢に達した後に追認をしたときは、この限りでない。  
4 2 1 2 22     第七百四十六条  第七百三十三条の規定に違反した婚姻は、前婚の解消若しくは取消の日から六箇月を経過し、又は女が再婚後に懐胎したときは、その取消を請求することができない。  
4 2 1 2 23 1   第七百四十七条  詐欺又は強迫によつて婚姻をした者は、その婚姻の取消を裁判所に請求することができる。  
4 2 1 2   2    ○2  前項の取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免かれた後三箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。  
4 2 1 2 24 1   第七百四十八条  婚姻の取消は、その効力を既往に及ぼさない。  
4 2 1 2   2    ○2  婚姻の当時その取消の原因があることを知らなかつた当事者が、婚姻によつて財産を得たときは、現に利益を受ける限度において、その返還をしなければならない。  
4 2 1 2   3    ○3  婚姻の当時その取消の原因があることを知つていた当事者は、婚姻によつて得た利益の全部を返還しなければならない。なお、相手方が善意であつたときは、これに対して損害を賠償する責に任ずる。  
4 2 1 2 25     第七百四十九条  第七百六十六条乃至第七百六十九条の規定は、婚姻の取消につきこれを準用する。  
4 2 2   26     第七百五十条  夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。  
4 2 2   27 1   第七百五十一条  夫婦の一方が死亡したときは、生存配偶者は、婚姻前の氏に復することができる。  
4 2 2     2    ○2  第七百六十九条の規定は、前項及び第七百二十八条第二項の場合にこれを準用する。  
4 2 2   28     第七百五十二条  夫婦は同居し、互に協力し扶助しなければならない。  
4 2 2   29     第七百五十三条  未成年者が婚姻をしたときは、これによつて成年に達したものとみなす。  
4 2 2   30     第七百五十四条  夫婦間で契約をしたときは、その契約は、婚姻中、何時でも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。但し、第三者の権利を害することができない。  
4 2 3 1 31     第七百五十五条  夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかつたときは、その財産関係は、次の款に定めるところによる。  
4 2 3 1 32     第七百五十六条  夫婦が法定財産制と異なる契約をしたときは、婚姻の届出までにその登記をしなければ、これを夫婦の承継人及び第三者に対抗することができない。  
4 2 3 1 33     第七百五十七条  削除  
4 2 3 1 34 1   第七百五十八条  夫婦の財産関係は、婚姻届出の後は、これを変更することができない。  
4 2 3 1   2    ○2  夫婦の一方が、他の一方の財産を管理する場合において、管理が失当であつたことによつてその財産を危うくしたときは、他の一方は、自らその管理をすることを家庭裁判所に請求することができる。  
4 2 3 1   3    ○3  共有財産については、前項の請求とともにその分割を請求することができる。  
4 2 3 1 35     第七百五十九条  前条の規定又は契約の結果によつて、管理者を変更し、又は共有財産の分割をしたときは、その登記をしなければ、これを夫婦の承継人及び第三者に対抗することができない。  
4 2 3 2 36     第七百六十条  夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。  
4 2 3 2 37     第七百六十一条  夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによつて生じた債務について、連帯してその責に任ずる。但し、第三者に対し責に任じない旨を予告した場合は、この限りでない。  
4 2 3 2 38 1   第七百六十二条  夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産とする。  
4 2 3 2   2    ○2  夫婦のいずれに属するか明かでない財産は、その共有に属するものと推定する。  
4 2 4 1 39     第七百六十三条  夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。  
4 2 4 1 40     第七百六十四条  第七百三十八条、第七百三十九条及び第七百四十七条の規定は、協議上の離婚にこれを準用する。  
4 2 4 1 41 1   第七百六十五条  離婚の届出は、その離婚が第七百三十九条第二項及び第八百十九条第一項の規定その他の法令に違反しないことを認めた後でなければ、これを受理することができない。  
4 2 4 1   2    ○2  離婚の届出が前項の規定に違反して受理されたときでも、離婚は、これがために、その効力を妨げられることがない。  
4 2 4 1 42 1   第七百六十六条  父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者その他監護について必要な事項は、その協議でこれを定める。協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定める。  
4 2 4 1   2    ○2  子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の監護をすべき者を変更し、その他監護について相当な処分を命ずることができる。  
4 2 4 1   3    ○3  前二項の規定は、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生ずることがない。  
4 2 4 1 43 1   第七百六十七条  婚姻によつて氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によつて婚姻前の氏に復する。  
4 2 4 1   2    ○2  前項の規定によつて婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、離婚の際に称していた氏を称することができる。  
4 2 4 1 44 1   第七百六十八条  協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。  
4 2 4 1   2    ○2  前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。但し、離婚の時から二年を経過したときは、この限りでない。  
4 2 4 1   3    ○3  前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によつて得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。  
4 2 4 1 45 1   第七百六十九条  婚姻によつて氏を改めた夫又は妻が、第八百九十七条第一項の権利を承継した後、協議上の離婚をしたときは、当事者その他の関係人の協議で、その権利を承継すべき者を定めなければならない。  
4 2 4 1   2    ○2  前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、前項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。  
4 2 4 2 46 1   第七百七十条  夫婦の一方は、左の場合に限り、離婚の訴を提起することができる。  
4 2 4 2     1  一  配偶者に不貞な行為があつたとき。  
4 2 4 2     2  二  配偶者から悪意で遺棄されたとき。  
4 2 4 2     3  三  配偶者の生死が三年以上明かでないとき。  
4 2 4 2     4  四  配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込がないとき。  
4 2 4 2     5  五  その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。  
4 2 4 2   2    ○2  裁判所は、前項第一号乃至第四号の事由があるときでも、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。  
4 2 4 2 47     第七百七十一条  第七百六十六条乃至第七百六十九条の規定は、裁判上の離婚にこれを準用する。  
4 3 1   48 1   第七百七十二条  妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。  
4 3 1     2    ○2  婚姻成立の日から二百日後又は婚姻の解消若しくは取消の日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。  
4 3 1   49     第七百七十三条  第七百三十三条第一項の規定に違反して再婚をした女が出産した場合において、前条の規定によつてその子の父を定めることができないときは、裁判所が、これを定める。  
4 3 1   50     第七百七十四条  第七百七十二条の場合において、夫は、子が嫡出であることを否認することができる。  
4 3 1   51     第七百七十五条  前条の否認権は、子又は親権を行う母に対する訴によつてこれを行う。親権を行う母がないときは、家庭裁判所は、特別代理人を選任しなければならない。  
4 3 1   52     第七百七十六条  夫が、子の出生後において、その嫡出であることを承認したときは、その否認権を失う。  
4 3 1   53     第七百七十七条  否認の訴は、夫が子の出生を知つた時から一年以内にこれを提起しなければならない。  
4 3 1   54     第七百七十八条  夫が成年被後見人であるときは、前条の期間は、後見開始の審判の取消しがあつた後夫が子の出生を知つた時から、これを起算する。  
4 3 1   55     第七百七十九条  嫡出でない子は、その父又は母がこれを認知することができる。  
4 3 1   56     第七百八十条  認知をするには、父又は母が未成年者又は成年被後見人であるときでも、その法定代理人の同意を要しない。  
4 3 1   57 1   第七百八十一条  認知は、戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつてこれをする。  
4 3 1     2    ○2  認知は、遺言によつても、これをすることができる。  
4 3 1   58     第七百八十二条  成年の子は、その承諾がなければ、これを認知することができない。  
4 3 1   59 1   第七百八十三条  父は、胎内に在る子でも、これを認知することができる。この場合には、母の承諾を得なければならない。  
4 3 1     2    ○2  父又は母は、死亡した子でも、その直系卑属があるときに限り、これを認知することができる。この場合において、その直系卑属が成年者であるときは、その承諾を得なければならない。  
4 3 1   60     第七百八十四条  認知は、出生の時にさかのぼつてその効力を生ずる。但し、第三者が既に取得した権利を害することができない。  
4 3 1   61     第七百八十五条  認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない。  
4 3 1   62     第七百八十六条  子その他の利害関係人は、認知に対して反対の事実を主張することができる。  
4 3 1   63     第七百八十七条  子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は、認知の訴を提起することができる。但し、父又は母の死亡の日から三年を経過したときは、この限りでない。  
4 3 1   64     第七百八十八条  第七百六十六条の規定は、父が認知する場合にこれを準用する。  
4 3 1   65 1   第七百八十九条  父が認知した子は、その父母の婚姻によつて嫡出子たる身分を取得する。  
4 3 1     2    ○2  婚姻中父母が認知した子は、その認知の時から、嫡出子たる身分を取得する。  
4 3 1     3    ○3  前二項の規定は、子が既に死亡した場合にこれを準用する。  
4 3 1   66 1   第七百九十条  嫡出である子は、父母の氏を称する。但し、子の出生前に父母が離婚したときは、離婚の際における父母の氏を称する。  
4 3 1     2    ○2  嫡出でない子は、母の氏を称する。  
4 3 1   67 1   第七百九十一条  子が父又は母と氏を異にする場合には、子は、家庭裁判所の許可を得て、戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、その父又は母の氏を称することができる。  
4 3 1     2    ○2  父又は母が氏を改めたことにより子が父母と氏を異にする場合には、子は、父母の婚姻中に限り、前項の許可を得ないで、戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、その父母の氏を称することができる。  
4 3 1     3    ○3  子が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わつて、前二項の行為をすることができる。  
4 3 1     4    ○4  前三項の規定によつて氏を改めた未成年の子は、成年に達した時から一年以内に戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、従前の氏に復することができる。  
4 3 2 1 68     第七百九十二条  成年に達した者は、養子をすることができる。  
4 3 2 1 69     第七百九十三条  尊属又は年長者は、これを養子とすることができない。  
4 3 2 1 70     第七百九十四条  後見人が被後見人(未成年被後見人及び成年被後見人をいう。以下同じ。)を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。後見人の任務が終了した後、まだ管理の計算が終わらない間も、同様である。  
4 3 2 1 71     第七百九十五条  配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。ただし、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない。  
4 3 2 1 72     第七百九十六条  配偶者のある者が縁組をするには、その配偶者の同意を得なければならない。ただし、配偶者とともに縁組をする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない。  
4 3 2 1 73 1   第七百九十七条  養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わつて、縁組の承諾をすることができる。  
4 3 2 1   2    ○2  法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。  
4 3 2 1 74     第七百九十八条  未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。但し、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。  
4 3 2 1 75     第七百九十九条  第七百三十八条及び第七百三十九条の規定は、縁組にこれを準用する。  
4 3 2 1 76     第八百条  縁組の届出は、その縁組が第七百九十二条乃至前条の規定その他の法令に違反しないことを認めた後でなければ、これを受理することができない。  
4 3 2 1 77     第八百一条  外国に在る日本人間で縁組をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使又は領事にその届出をすることができる。この場合には、第七百三十九条及び前条の規定を準用する。  
4 3 2 2 78 1   第八百二条  縁組は左の場合に限り、無効とする。  
4 3 2 2     1  一  人違その他の事由によつて当事者間に縁組をする意思がないとき。  
4 3 2 2     2  二  当事者が縁組の届出をしないとき。但し、その届出が第七百三十九条第二項に掲げる条件を欠くだけであるときは、縁組は、これがために、その効力を妨げられることがない。  
4 3 2 2 79     第八百三条  縁組は、第八百四条乃至第八百八条の規定によらなければ、これを取り消すことができない。  
4 3 2 2 80     第八百四条  第七百九十二条の規定に違反した縁組は、養親又はその法定代理人から、その取消を裁判所に請求することができる。但し、養親が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。  
4 3 2 2 81     第八百五条  第七百九十三条の規定に違反した縁組は、各当事者又はその親族から、その取消を裁判所に請求することができる。  
4 3 2 2 82 1   第八百六条  第七百九十四条の規定に違反した縁組は、養子又はその実方の親族から、その取消を裁判所に請求することができる。但し、管理の計算が終わつた後、養子が追認をし、又は六箇月を経過したときは、この限りでない。  
4 3 2 2   2    ○2  追認は、養子が、成年に達し、又は能力を回復した後、これをしなければ、その効力がない。  
4 3 2 2   3    ○3  養子が、成年に達せず、又は能力を回復しない間に、管理の計算が終わつた場合には、第一項但書の期間は、養子が、成年に達し、又は能力を回復した時から、これを起算する。  
4 3 2 2 83 1   第八百六条の二  第七百九十六条の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その者が、縁組を知つた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。  
4 3 2 2   2    ○2  詐欺又は強迫によつて第七百九十六条の同意をした者は、その縁組の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。  
4 3 2 2 84 1   第八百六条の三  第七百九十七条第二項の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その者が追認をしたとき、又は養子が十五歳に達した後六箇月を経過し、若しくは追認をしたときは、この限りでない。  
4 3 2 2   2    ○2  前条第二項の規定は、詐欺又は強迫によつて第七百九十七条第二項の同意をした者にこれを準用する。  
4 3 2 2 85     第八百七条  第七百九十八条の規定に違反した縁組は、養子、その実方の親族又は養子に代わつて縁組の承諾をした者から、その取消を裁判所に請求することができる。但し、養子が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。  
4 3 2 2 86 1   第八百八条  第七百四十七条及び第七百四十八条の規定は、縁組にこれを準用する。但し、第七百四十七条第二項の期間は、これを六箇月とする。  
4 3 2 2   2    ○2  第七百六十九条及び第八百十六条の規定は、縁組の取消にこれを準用する。  
4 3 2 3 87     第八百九条  養子は、縁組の日から、養親の嫡出子たる身分を取得する。  
4 3 2 3 88     第八百十条  養子は、養親の氏を称する。ただし、婚姻によつて氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない。  
4 3 2 4 89 1   第八百十一条  縁組の当事者は、その協議で、離縁をすることができる。  
4 3 2 4   2    ○2  養子が十五歳未満であるときは、その離縁は、養親と養子の離縁後にその法定代理人となるべき者との協議でこれをする。  
4 3 2 4   3    ○3  前項の場合において、養子の父母が離婚しているときは、その協議で、その一方を養子の離縁後にその親権者となるべき者と定めなければならない。  
4 3 2 4   4    ○4  前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、前項の父若しくは母又は養親の請求によつて、協議に代わる審判をすることができる。  
4 3 2 4   5    ○5  第二項の法定代理人となるべき者がないときは、家庭裁判所は、養子の親族その他の利害関係人の請求によつて、養子の離縁後にその未成年後見人となるべき者を選任する。  
4 3 2 4   6    ○6  縁組の当事者の一方が死亡した後に生存当事者が離縁をしようとするときは、家庭裁判所の許可を得て、これをすることができる。  
4 3 2 4 90     第八百十一条の二  養親が夫婦である場合において未成年者と離縁をするには、夫婦がともにしなければならない。ただし、夫婦の一方がその意思を表示することができないときは、この限りでない。  
4 3 2 4 91     第八百十二条  第七百三十八条、第七百三十九条、第七百四十七条及び第八百八条第一項但書の規定は、協議上の離縁にこれを準用する。  
4 3 2 4 92 1   第八百十三条  離縁の届出は、その離縁が第七百三十九条第二項、第八百十一条及び第八百十一条の二の規定その他の法令に違反しないことを認めた後でなければ、これを受理することができない。  
4 3 2 4   2    ○2  離縁の届出が前項の規定に違反して受理されたときでも、離縁は、これがために、その効力を妨げられることがない。  
4 3 2 4 93 1   第八百十四条  縁組の当事者の一方は、次の場合に限り、離縁の訴えを提起することができる。  
4 3 2 4     1  一  他の一方から悪意で遺棄されたとき。  
4 3 2 4     2  二  他の一方の生死が三年以上明らかでないとき。  
4 3 2 4     3  三  その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき。  
4 3 2 4   2    ○2  第七百七十条第二項の規定は、前項第一号及び第二号の場合にこれを準用する。  
4 3 2 4 94     第八百十五条  養子が満十五歳に達しない間は、第八百十一条の規定によつて養親と離縁の協議をすることができる者から、又はこれに対して、離縁の訴を提起することができる。  
4 3 2 4 95 1   第八百十六条  養子は、離縁によつて縁組前の氏に復する。ただし、配偶者とともに養子をした養親の一方のみと離縁をした場合は、この限りでない。  
4 3 2 4   2    ○2  縁組の日から七年を経過した後に前項の規定によつて縁組前の氏に復した者は、離縁の日から三箇月以内に戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、離縁の際に称していた氏を称することができる。  
4 3 2 4 96     第八百十七条  第七百六十九条の規定は、離縁にこれを準用する。  
4 3 2 5 97 1   第八百十七条の二  家庭裁判所は、次条から第八百十七条の七までに定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組(この款において「特別養子縁組」という。)を成立させることができる。  
4 3 2 5   2    ○2  前項に規定する請求をするには、第七百九十四条又は第七百九十八条の許可を得ることを要しない。  
4 3 2 5 98 1   第八百十七条の三  養親となる者は、配偶者のある者でなければならない。  
4 3 2 5   2    ○2  夫婦の一方は、他の一方が養親とならないときは、養親となることができない。ただし、夫婦の一方が他の一方の嫡出である子(特別養子縁組以外の縁組による養子を除く。)の養親となる場合は、この限りでない。  
4 3 2 5 99     第八百十七条の四  二十五歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳に達していない場合においても、その者が二十歳に達しているときは、この限りでない。  
4 3 2 5 100     第八百十七条の五  第八百十七条の二に規定する請求の時に六歳に達している者は、養子となることができない。ただし、その者が八歳未満であつて六歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されている場合は、この限りでない。  
4 3 2 5 101     第八百十七条の六  特別養子縁組の成立には、養子となる者の父母の同意がなければならない。ただし、父母がその意思を表示することができない場合又は父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は、この限りでない。  
4 3 2 5 102     第八百十七条の七  特別養子縁組は、父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときに、これを成立させるものとする。  
4 3 2 5 103 1   第八百十七条の八  特別養子縁組を成立させるには、養親となる者が養子となる者を六箇月以上の期間監護した状況を考慮しなければならない。  
4 3 2 5   2    ○2  前項の期間は、第八百十七条の二に規定する請求の時から起算する。ただし、その請求前の監護の状況が明らかであるときは、この限りでない。  
4 3 2 5 104     第八百十七条の九  養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組によつて終了する。ただし、第八百十七条の三第二項ただし書に規定する他の一方及びその血族との親族関係については、この限りでない。  
4 3 2 5 105 1   第八百十七条の十  次の各号のいずれにも該当する場合において、養子の利益のため特に必要があると認めるときは、家庭裁判所は、養子、実父母又は検察官の請求により、特別養子縁組の当事者を離縁させることができる。  
4 3 2 5     1  一  養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があること。  
4 3 2 5     2  二  実父母が相当の監護をすることができること。  
4 3 2 5   2    ○2  離縁は、前項の規定による場合のほか、これをすることができない。  
4 3 2 5 106     第八百十七条の十一  養子と実父母及びその血族との間においては、離縁の日から、特別養子縁組によつて終了した親族関係と同一の親族関係を生ずる。  
4 4 1   107 1   第八百十八条  成年に達しない子は、父母の親権に服する。  
4 4 1     2    ○2  子が養子であるときは、養親の親権に服する。  
4 4 1     3    ○3  親権は、父母の婚姻中は、父母が共同してこれを行う。但し、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が、これを行う。  
4 4 1   108 1   第八百十九条  父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。  
4 4 1     2    ○2  裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。  
4 4 1     3    ○3  子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母がこれを行う。但し、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる。  
4 4 1     4    ○4  父が認知した子に対する親権は、父母の協議で父を親権者と定めたときに限り、父がこれを行う。  
4 4 1     5    ○5  第一項、第三項又は前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、父又は母の請求によつて、協議に代わる審判をすることができる。  
4 4 1     6    ○6  子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の親族の請求によつて、親権者を他の一方に変更することができる。  
4 4 2   109     第八百二十条  親権を行う者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。  
4 4 2   110     第八百二十一条  子は、親権を行う者が指定した場所に、その居所を定めなければならない。  
4 4 2   111 1   第八百二十二条  親権を行う者は、必要な範囲内で自らその子を懲戒し、又は家庭裁判所の許可を得て、これを懲戒場に入れることができる。  
4 4 2     2    ○2  子を懲戒場に入れる期間は、六箇月以下の範囲内で、家庭裁判所がこれを定める。但し、この期間は、親権を行う者の請求によつて、何時でも、これを短縮することができる。  
4 4 2   112 1   第八百二十三条  子は、親権を行う者の許可を得なければ、職業を営むことができない。  
4 4 2     2    ○2  親権を行う者は、第六条第二項の場合には、前項の許可を取り消し、又はこれを制限することができる。  
4 4 2   113     第八百二十四条  親権を行う者は、子の財産を管理し、又、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。但し、その子の行為を目的とする債務を生ずべき場合には、本人の同意を得なければならない。  
4 4 2   114     第八百二十五条  父母が共同して親権を行う場合において、父母の一方が、共同の名義で、子に代わつて法律行為をし、又は子のこれをすることに同意したときは、その行為は、他の一方の意思に反したときでも、これがために、その効力を妨げられることがない。但し、相手方が悪意であつたときは、この限りでない。  
4 4 2   115 1   第八百二十六条  親権を行う父又は母とその子と利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。  
4 4 2     2    ○2  親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、その一方のために、前項の規定を準用する。  
4 4 2   116     第八百二十七条  親権を行う者は、自己のためにすると同一の注意を以て、その管理権を行わなければならない。  
4 4 2   117     第八百二十八条  子が成年に達したときは、親権を行つた者は、遅滞なくその管理の計算をしなければならない。但し、その子の養育及び財産の管理の費用は、その子の財産の収益とこれを相殺したものとみなす。  
4 4 2   118     第八百二十九条  前条但書の規定は、無償で子に財産を与える第三者が反対の意思を表示したときは、その財産については、これを適用しない。  
4 4 2   119 1   第八百三十条  無償で子に財産を与える第三者が、親権を行う父又は母にこれを管理させない意思を表示したときは、その財産は、父又は母の管理に属しないものとする。  
4 4 2     2    ○2  前項の財産につき父母が共に管理権を有しない場合において、第三者が管理者を指定しなかつたときは、家庭裁判所は、子、その親族又は検察官の請求によつて、その管理者を選任する。  
4 4 2     3    ○3  第三者が管理者を指定したときでも、その管理者の権限が消滅し、又はこれを改任する必要がある場合において、第三者が更に管理者を指定しないときも、前項と同様である。  
4 4 2     4    ○4  第二十七条乃至第二十九条の規定は、前二項の場合にこれを準用する。  
4 4 2   120     第八百三十一条  第六百五十四条及び第六百五十五条の規定は、親権を行う者が子の財産を管理する場合及び前条の場合にこれを準用する。  
4 4 2   121 1   第八百三十二条  親権を行つた者とその子との間に財産の管理について生じた債権は、その管理権が消滅した時から五年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。  
4 4 2     2    ○2  子がまだ成年に達しない間に管理権が消滅した場合において子に法定代理人がないときは、前項の期間は、その子が成年に達し、又は後任の法定代理人が就職した時から、これを起算する。  
4 4 2   122     第八百三十三条  親権を行う者は、その親権に服する子に代わつて親権を行う。  
4 4 3   123     第八百三十四条  父又は母が、親権を濫用し、又は著しく不行跡であるときは、家庭裁判所は、子の親族又は検察官の請求によつて、その親権の喪失を宣告することができる。  
4 4 3   124     第八百三十五条  親権を行う父又は母が、管理が失当であつたことによつてその子の財産を危うくしたときは、家庭裁判所は、子の親族又は検察官の請求によつて、その管理権の喪失を宣告することができる。  
4 4 3   125     第八百三十六条  前二条に定める原因が止んだときは、家庭裁判所は、本人又はその親族の請求によつて、失権の宣告を取り消すことができる。  
4 4 3   126 1   第八百三十七条  親権を行う父又は母は、やむを得ない事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、親権又は管理権を辞することができる。  
4 4 3     2    ○2  前項の事由が止んだときは、父又は母は、家庭裁判所の許可を得て、親権又は管理権を回復することができる。  
4 5 1   127 1   第八百三十八条  後見は、次に掲げる場合に開始する。  
4 5 1       1  一  未成年者に対して親権を行う者がないとき、又は親権を行う者が管理権を有しないとき。  
4 5 1       2  二  後見開始の審判があつたとき。  
4 5 2 1 128 1   第八百三十九条  未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。ただし、管理権を有しない者は、この限りでない。  
4 5 2 1   2    ○2  親権を行う父母の一方が管理権を有しないときは、他の一方は、前項の規定によつて未成年後見人の指定をすることができる。  
4 5 2 1 129     第八百四十条  前条の規定によつて未成年後見人となるべき者がないときは、家庭裁判所は、未成年被後見人又はその親族その他の利害関係人の請求によつて、未成年後見人を選任する。未成年後見人が欠けたときも、同様である。  
4 5 2 1 130     第八百四十一条  父若しくは母が親権若しくは管理権を辞し、又は親権を失つたことによつて未成年後見人を選任する必要が生じたときは、その父又は母は、遅滞なく未成年後見人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。  
4 5 2 1 131     第八百四十二条  未成年後見人は、一人でなければならない。  
4 5 2 1 132 1   第八百四十三条  家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。  
4 5 2 1   2    ○2  成年後見人が欠けたときは、家庭裁判所は、成年被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求によつて、又は職権で、成年後見人を選任する。  
4 5 2 1   3    ○3  成年後見人が選任されている場合においても、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前項に掲げる者若しくは成年後見人の請求によつて、又は職権で、更に成年後見人を選任することができる。  
4 5 2 1   4    ○4  成年後見人を選任するには、成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況、成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無)、成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。  
4 5 2 1 133     第八百四十四条  後見人は、正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができる。  
4 5 2 1 134     第八百四十五条  後見人がその任務を辞したことによつて新たに後見人を選任する必要が生じたときは、その後見人は、遅滞なく新たな後見人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。  
4 5 2 1 135     第八百四十六条  後見人に不正な行為、著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは、家庭裁判所は、後見監督人、被後見人若しくはその親族若しくは検察官の請求によつて、又は職権で、これを解任することができる。  
4 5 2 1 136 1   第八百四十七条  次に掲げる者は、後見人となることができない。  
4 5 2 1     1  一  未成年者  
4 5 2 1     2  二  家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人  
4 5 2 1     3  三  破産者  
4 5 2 1     4  四  被後見人に対して訴訟をし、又はした者及びその配偶者並びに直系血族  
4 5 2 1     5  五  行方の知れない者  
4 5 2 2 137     第八百四十八条  未成年後見人を指定することができる者は、遺言で、未成年後見監督人を指定することができる。  
4 5 2 2 138     第八百四十九条  前条の規定によつて指定した未成年後見監督人がない場合において必要があると認めるときは、家庭裁判所は、未成年被後見人、その親族若しくは未成年後見人の請求によつて、又は職権で、未成年後見監督人を選任することができる。未成年後見監督人の欠けた場合も、同様である。  
4 5 2 2 139     第八百四十九条の二  家庭裁判所は、必要があると認めるときは、成年被後見人、その親族若しくは成年後見人の請求によつて、又は職権で、成年後見監督人を選任することができる。  
4 5 2 2 140     第八百五十条  後見人の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹は、後見監督人となることができない。  
4 5 2 2 141 1   第八百五十一条  後見監督人の職務は、左の通りである。  
4 5 2 2     1  一  後見人の事務を監督すること。  
4 5 2 2     2  二  後見人が欠けた場合に、遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。  
4 5 2 2     3  三  急迫の事情がある場合に、必要な処分をすること。  
4 5 2 2     4  四  後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。  
4 5 2 2 142     第八百五十二条  第六百四十四条、第六百五十四条、第六百五十五条、第八百四十三条第四項、第八百四十四条、第八百四十六条、第八百四十七条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は、後見監督人について準用する。  
4 5 3   143 1   第八百五十三条  後見人は、遅滞なく被後見人の財産の調査に著手し、一箇月以内に、その調査を終わり、且つ、その目録を調製しなければならない。但し、この期間は、家庭裁判所において、これを伸長することができる。  
4 5 3     2    ○2  財産の調査及びその目録の調製は、後見監督人があるときは、その立会を以てこれをしなければ、その効力がない。  
4 5 3   144     第八百五十四条  後見人は、目録の調製が終わるまでは、急迫の必要がある行為のみをする権限を有する。但し、これを善意の第三者に対抗することができない。  
4 5 3   145 1   第八百五十五条  後見人が、被後見人に対し、債権を有し、又は債務を負う場合において、後見監督人があるときは、財産の調査に著手する前に、これを後見監督人に申し出なければならない。  
4 5 3     2    ○2  後見人が、被後見人に対し債権を有することを知つてこれを申し出ないときは、その債権を失う。  
4 5 3   146     第八百五十六条  前三条の規定は、後見人が就職した後被後見人が包括財産を取得した場合にこれを準用する。  
4 5 3   147     第八百五十七条  未成年後見人は、第八百二十条から第八百二十三条までに規定する事項について、親権を行う者と同一の権利義務を有する。ただし、親権を行う者が定めた教育の方法及び居所を変更し、未成年被後見人を懲戒場に入れ、営業を許可し、その許可を取り消し、又はこれを制限するには、未成年後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。  
4 5 3   148     第八百五十八条  成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たつては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。  
4 5 3   149 1   第八百五十九条  後見人は、被後見人の財産を管理し、又、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。  
4 5 3     2    ○2  第八百二十四条但書の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
4 5 3   150 1   第八百五十九条の二  成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所は、職権で、数人の成年後見人が、共同して又は事務を分掌して、その権限を行使すべきことを定めることができる。  
4 5 3     2    ○2  家庭裁判所は、職権で、前項の規定による定めを取り消すことができる。  
4 5 3     3    ○3  成年後見人が数人あるときは、第三者の意思表示は、その一人に対してすれば足りる。  
4 5 3   151     第八百五十九条の三  成年後見人は、成年被後見人に代わつて、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。  
4 5 3   152     第八百六十条  第八百二十六条の規定は、後見人にこれを準用する。但し、後見監督人がある場合は、この限りでない。  
4 5 3   153 1   第八百六十一条  後見人は、その就職の初において、被後見人の生活、教育又は療養看護及び財産の管理のために毎年費すべき金額を予定しなければならない。  
4 5 3     2    ○2  後見人が後見の事務を行うために必要な費用は、被後見人の財産の中から支弁する。  
4 5 3   154     第八百六十二条  家庭裁判所は、後見人及び被後見人の資力その他の事情によつて、被後見人の財産の中から、相当な報酬を後見人に与えることができる。  
4 5 3   155 1   第八百六十三条  後見監督人又は家庭裁判所は、何時でも、後見人に対し後見の事務の報告若しくは財産の目録の提出を求め、又は後見の事務若しくは被後見人の財産の状況を調査することができる。  
4 5 3     2    ○2  家庭裁判所は、後見監督人、被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求によつて、又は職権で、被後見人の財産の管理その他後見の事務について必要な処分を命ずることができる。  
4 5 3   156     第八百六十四条  後見人が、被後見人に代わつて営業若しくは第十二条第一項に掲げる行為をし、又は未成年被後見人がこれをすることに同意するには、後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。ただし、元本の領収については、この限りでない。  
4 5 3   157 1   第八百六十五条  後見人が、前条の規定に違反してし、又は同意を与えた行為は、被後見人又は後見人において、これを取り消すことができる。この場合には、第十九条の規定を準用する。  
4 5 3     2    ○2  前項の規定は、第百二十一条乃至第百二十六条の規定の適用を妨げない。  
4 5 3   158 1   第八百六十六条  後見人が被後見人の財産又は被後見人に対する第三者の権利を譲り受けたときは、被後見人は、これを取り消すことができる。この場合には、第十九条の規定を準用する。  
4 5 3     2    ○2  前項の規定は、第百二十一条乃至第百二十六条の規定の適用を妨げない。  
4 5 3   159 1   第八百六十七条  未成年後見人は、未成年被後見人に代わつて親権を行う。  
4 5 3     2    ○2  第八百五十三条乃至第八百五十七条及び第八百六十一条乃至前条の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
4 5 3   160     第八百六十八条  親権を行う者が管理権を有しない場合には、未成年後見人は、財産に関する権限のみを有する。  
4 5 3   161     第八百六十九条  第六百四十四条及び第八百三十条の規定は、後見にこれを準用する。  
4 5 4   162     第八百七十条  後見人の任務が終了したときは、後見人又はその相続人は、二箇月以内にその管理の計算をしなければならない。但し、この期間は、家庭裁判所において、これを伸長することができる。  
4 5 4   163     第八百七十一条  後見の計算は、後見監督人があるときは、その立会を以てこれをする。  
4 5 4   164 1   第八百七十二条  未成年被後見人が成年に達した後後見の計算の終了前に、その者と未成年後見人又はその相続人との間にした契約は、その者においてこれを取り消すことができる。その者が未成年後見人又はその相続人に対してした単独行為も、同様である。  
4 5 4     2    ○2  第十九条及び第百二十一条乃至第百二十六条の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
4 5 4   165 1   第八百七十三条  後見人が被後見人に返還すべき金額及び被後見人が後見人に返還すべき金額には、後見の計算が終了した時から、利息をつけなければならない。  
4 5 4     2    ○2  後見人が自己のために被後見人の金銭を消費したときは、その消費の時から、これに利息をつけなければならない。なお、損害があつたときは、その賠償の責に任ずる。  
4 5 4   166     第八百七十四条  第六百五十四条及び第六百五十五条の規定は、後見にこれを準用する。  
4 5 4   167 1   第八百七十五条  第八百三十二条に定める時効は、後見人又は後見監督人と被後見人との間において後見に関して生じた債権にこれを準用する。  
4 5 4     2    ○2  前項の時効は、第八百七十二条の規定によつて法律行為を取り消した場合には、その取消の時から、これを起算する。  
4 5.2 1   168     第八百七十六条  保佐は、保佐開始の審判によつて開始する。  
4 5.2 1   169 1   第八百七十六条の二  家庭裁判所は、保佐開始の審判をするときは、職権で、保佐人を選任する。  
4 5.2 1     2    ○2  第八百四十三条第二項から第四項まで及び第八百四十四条から第八百四十七条までの規定は、保佐人について準用する。  
4 5.2 1     3    ○3  保佐人又はその代表する者と被保佐人との利益が相反する行為については、保佐人は、臨時保佐人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。ただし、保佐監督人がある場合は、この限りでない。  
4 5.2 1   170 1   第八百七十六条の三  家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被保佐人、その親族若しくは保佐人の請求によつて、又は職権で、保佐監督人を選任することができる。  
4 5.2 1     2    ○2  第六百四十四条、第六百五十四条、第六百五十五条、第八百四十三条第四項、第八百四十四条、第八百四十六条、第八百四十七条、第八百五十条、第八百五十一条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は、保佐監督人について準用する。この場合において、第八百五十一条第四号中「被後見人を代表する」とあるのは、「被保佐人を代表し、又は被保佐人がこれをすることに同意する」と読み替えるものとする。  
4 5.2 1   171 1   第八百七十六条の四  家庭裁判所は、第十一条本文に掲げる者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求によつて、被保佐人のために特定の法律行為について保佐人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。  
4 5.2 1     2    ○2  本人以外の者の請求によつて前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。  
4 5.2 1     3    ○3  家庭裁判所は、第一項に掲げる者の請求によつて、同項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。  
4 5.2 1   172 1   第八百七十六条の五  保佐人は、保佐の事務を行うに当たつては、被保佐人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。  
4 5.2 1     2    ○2  第六百四十四条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項、第八百六十二条及び第八百六十三条の規定は保佐の事務について、第八百二十四条ただし書の規定は保佐人が前条第一項の代理権を付与する旨の審判に基づき被保佐人を代表する場合について準用する。  
4 5.2 1     3    ○3  第六百五十四条、第六百五十五条、第八百七十条、第八百七十一条及び第八百七十三条の規定は保佐人の任務が終了した場合について、第八百三十二条の規定は保佐人又は保佐監督人と被保佐人との間において保佐に関して生じた債権について準用する。  
4 5.2 2   173     第八百七十六条の六  補助は、補助開始の審判によつて開始する。  
4 5.2 2   174 1   第八百七十六条の七  家庭裁判所は、補助開始の審判をするときは、職権で、補助人を選任する。  
4 5.2 2     2    ○2  第八百四十三条第二項から第四項まで及び第八百四十四条から第八百四十七条までの規定は、補助人について準用する。  
4 5.2 2     3    ○3  補助人又はその代表する者と被補助人との利益が相反する行為については、補助人は、臨時補助人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。ただし、補助監督人がある場合は、この限りでない。  
4 5.2 2   175 1   第八百七十六条の八  家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被補助人、その親族若しくは補助人の請求によつて、又は職権で、補助監督人を選任することができる。  
4 5.2 2     2    ○2  第六百四十四条、第六百五十四条、第六百五十五条、第八百四十三条第四項、第八百四十四条、第八百四十六条、第八百四十七条、第八百五十条、第八百五十一条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項及び第八百六十二条の規定は、補助監督人について準用する。この場合において、第八百五十一条第四号中「被後見人を代表する」とあるのは、「被補助人を代表し、又は被補助人がこれをすることに同意する」と読み替えるものとする。  
4 5.2 2   176 1   第八百七十六条の九  家庭裁判所は、第十四条第一項本文に掲げる者又は補助人若しくは補助監督人の請求によつて、被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。  
4 5.2 2     2    ○2  第八百七十六条の四第二項及び第三項の規定は、前項の審判について準用する。  
4 5.2 2   177 1   第八百七十六条の十  第六百四十四条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項、第八百六十二条、第八百六十三条及び第八百七十六条の五第一項の規定は補助の事務について、第八百二十四条ただし書の規定は補助人が前条第一項の代理権を付与する旨の審判に基づき被補助人を代表する場合について準用する。  
4 5.2 2     2    ○2  第六百五十四条、第六百五十五条、第八百七十条、第八百七十一条及び第八百七十三条の規定は補助人の任務が終了した場合について、第八百三十二条の規定は補助人又は補助監督人と被補助人との間において補助に関して生じた債権について準用する。  
4 6     178 1   第八百七十七条  直系血族及び兄弟姉妹は、互に扶養をする義務がある。  
4 6       2    ○2  家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合の外、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。  
4 6       3    ○3  前項の規定による審判があつた後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。  
4 6     179     第八百七十八条  扶養をする義務のある者が数人ある場合において、扶養をすべき者の順序について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定める。扶養を受ける権利のある者が数人ある場合において、扶養義務者の資力がその全員を扶養するに足りないとき、扶養を受けるべき者の順序についても、同様である。  
4 6     180     第八百七十九条  扶養の程度又は方法について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、扶養権利者の需要、扶養義務者の資力その他一切の事情を考慮して、家庭裁判所が、これを定める。  
4 6     181     第八百八十条  扶養をすべき者若しくは扶養を受けるべき者の順序又は扶養の程度若しくは方法について協議又は審判があつた後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その協議又は審判の変更又は取消をすることができる。  
4 6     182     第八百八十一条  扶養を受ける権利は、これを処分することができない。  
5 1     1     第八百八十二条  相続は、死亡によつて開始する。  
5 1     2     第八百八十三条  相続は、被相続人の住所において開始する。  
5 1     3     第八百八十四条  相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知つた時から五年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。相続開始の時から二十年を経過したときも、同様である。  
5 1     4 1   第八百八十五条  相続財産に関する費用は、その財産の中から、これを支弁する。但し、相続人の過失によるものは、この限りでない。  
5 1       2    ○2  前項の費用は、遺留分権利者が贈与の減殺によつて得た財産を以て、これを支弁することを要しない。  
5 2     5 1   第八百八十六条  胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。  
5 2       2    ○2  前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、これを適用しない。  
5 2     6 1   第八百八十七条  被相続人の子は、相続人となる。  
5 2       2    ○2  被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によつて、その相続権を失つたときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。但し、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。  
5 2       3    ○3  前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によつて、その代襲相続権を失つた場合にこれを準用する。  
5 2     7     第八百八十八条  削除  
5 2     8 1   第八百八十九条  左に掲げる者は、第八百八十七条の規定によつて相続人となるべき者がない場合には、左の順位に従つて相続人となる。  
5 2         1   第一 直系尊属。但し、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。  
5 2         2 第二 兄弟姉妹  
5 2       2    ○2  第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合にこれを準用する。  
5 2     9     第八百九十条  被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、前三条の規定によつて相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。  
5 2     10 1   第八百九十一条  左に掲げる者は、相続人となることができない。  
5 2         1  一  故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位に在る者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者  
5 2         2  二  被相続人の殺害されたことを知つて、これを告発せず、又は告訴しなかつた者。但し、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であつたときは、この限りでない。  
5 2         3  三  詐欺又は強迫によつて、被相続人が相続に関する遺言をし、これを取り消し、又はこれを変更することを妨げた者  
5 2         4  四  詐欺又は強迫によつて、被相続人に相続に関する遺言をさせ、これを取り消させ、又はこれを変更させた者  
5 2         5  五  相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者  
5 2     11     第八百九十二条  遺留分を有する推定相続人が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があつたときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。  
5 2     12     第八百九十三条  被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく家庭裁判所に廃除の請求をしなければならない。この場合において、廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼつてその効力を生ずる。  
5 2     13 1   第八百九十四条  被相続人は、何時でも、推定相続人の廃除の取消を家庭裁判所に請求することができる。  
5 2       2    ○2  前条の規定は、廃除の取消にこれを準用する。  
5 2     14 1   第八百九十五条  推定相続人の廃除又はその取消の請求があつた後その審判が確定する前に相続が開始したときは、家庭裁判所は、親族、利害関係人又は検察官の請求によつて、遺産の管理について必要な処分を命ずることができる。廃除の遺言があつたときも、同様である。  
5 2       2    ○2  家庭裁判所が管理人を選任した場合には、第二十七条乃至第二十九条の規定を準用する。  
5 3 1   15     第八百九十六条  相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。但し、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。  
5 3 1   16 1   第八百九十七条  系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従つて祖先の祭祀を主宰すべき者がこれを承継する。但し、被相続人の指定に従つて祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が、これを承継する。  
5 3 1     2    ○2  前項本文の場合において慣習が明かでないときは、前項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。  
5 3 1   17     第八百九十八条  相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。  
5 3 1   18     第八百九十九条  各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。  
5 3 2   19 1   第九百条  同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、左の規定に従う。  
5 3 2       1  一  子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。  
5 3 2       2  二  配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。  
5 3 2       3  三  配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。  
5 3 2       4  四  子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。但し、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。  
5 3 2   20 1   第九百一条  第八百八十七条第二項又は第三項の規定によつて相続人となる直系卑属の相続分は、その直系尊属が受けるべきであつたものと同じである。但し、直系卑属が数人あるときは、その各自の直系尊属が受けるべきであつた部分について、前条の規定に従つてその相続分を定める。  
5 3 2     2    ○2  前項の規定は、第八百八十九条第二項の規定によつて兄弟姉妹の子が相続人となる場合にこれを準用する。  
5 3 2   21 1   第九百二条  被相続人は、前二条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。但し、被相続人又は第三者は、遺留分に関する規定に違反することができない。  
5 3 2     2    ○2  被相続人が、共同相続人中の一人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前二条の規定によつてこれを定める。  
5 3 2   22 1   第九百三条  共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前三条の規定によつて算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除し、その残額を以てその者の相続分とする。  
5 3 2     2    ○2  遺贈又は贈与の価額が、相続分の価額に等しく、又はこれを超えるときは、受遺者又は受贈者は、その相続分を受けることができない。  
5 3 2     3    ○3  被相続人が前二項の規定と異なつた意思を表示したときは、その意思表示は、遺留分に関する規定に反しない範囲内で、その効力を有する。  
5 3 2   23     第九百四条  前条に掲げる贈与の価額は、受贈者の行為によつて、その目的たる財産が滅失し、又はその価格の増減があつたときでも、相続開始の当時なお原状のままで在るものとみなしてこれを定める。  
5 3 2   24 1   第九百四条の二  共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加につき特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定によつて算定した相続分に寄与分を加えた額をもつてその者の相続分とする。  
5 3 2     2    ○2  前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項に規定する寄与をした者の請求により、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、寄与分を定める。  
5 3 2     3    ○3  寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した額を超えることができない。  
5 3 2     4    ○4  第二項の請求は、第九百七条第二項の規定による請求があつた場合又は第九百十条に規定する場合にすることができる。  
5 3 2   25 1   第九百五条  共同相続人の一人が分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価額及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。  
5 3 2     2    ○2  前項に定める権利は、一箇月以内にこれを行わなければならない。  
5 3 3   26     第九百六条  遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。  
5 3 3   27 1   第九百七条  共同相続人は、第九百八条の規定によつて被相続人が遺言で禁じた場合を除く外、何時でも、その協議で、遺産の分割をすることができる。  
5 3 3     2    ○2  遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。  
5 3 3     3    ○3  前項の場合において特別の事由があるときは、家庭裁判所は、期間を定めて、遺産の全部又は一部について、分割を禁ずることができる。  
5 3 3   28     第九百八条  被相続人は、遺言で、分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間内分割を禁ずることができる。  
5 3 3   29     第九百九条  遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼつてその効力を生ずる。但し、第三者の権利を害することができない。  
5 3 3   30     第九百十条  相続の開始後認知によつて相続人となつた者が遺産の分割を請求しようとする場合において、他の共同相続人が既に分割その他の処分をしたときは、価額のみによる支払の請求権を有する。  
5 3 3   31     第九百十一条  各共同相続人は、他の共同相続人に対して、売主と同じく、その相続分に応じて担保の責に任ずる。  
5 3 3   32 1   第九百十二条  各共同相続人は、その相続分に応じ、他の共同相続人が分割によつて受けた債権について、分割の当時における債務者の資力を担保する。  
5 3 3     2    ○2  弁済期に至らない債権及び停止条件附の債権については、各共同相続人は、弁済をすべき時における債務者の資力を担保する。  
5 3 3   33     第九百十三条  担保の責に任ずる共同相続人中に償還をする資力のない者があるときは、その償還することができない部分は、求償者及び他の資力のある者が、各ゝその相続分に応じてこれを分担する。但し、求償者に過失があるときは、他の共同相続人に対して分担を請求することができない。  
5 3 3   34     第九百十四条  前三条の規定は、被相続人が遺言で別段の意思を表示したときは、これを適用しない。  
5 4 1   35 1   第九百十五条  相続人は、自己のために相続の開始があつたことを知つた時から三箇月以内に、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。但し、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によつて、家庭裁判所において、これを伸長することができる。  
5 4 1     2    ○2  相続人は、承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。  
5 4 1   36     第九百十六条  相続人が承認又は放棄をしないで死亡したときは、前条第一項の期間は、その者の相続人が自己のために相続の開始があつたことを知つた時から、これを起算する。  
5 4 1   37     第九百十七条  相続人が未成年者又は成年被後見人であるときは、第九百十五条第一項の期間は、その法定代理人が未成年者又は成年被後見人のために相続の開始があつたことを知つた時から、これを起算する。  
5 4 1   38 1   第九百十八条  相続人は、その固有財産におけると同一の注意を以て、相続財産を管理しなければならない。但し、承認又は放棄をしたときは、この限りでない。  
5 4 1     2    ○2  家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によつて、何時でも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。  
5 4 1     3    ○3  家庭裁判所が管理人を選任した場合には、第二十七条乃至第二十九条の規定を準用する。  
5 4 1   39 1   第九百十九条  承認及び放棄は、第九百十五条第一項の期間内でも、これを取り消すことができない。  
5 4 1     2    ○2  前項の規定は、第一編及び前編の規定によつて承認又は放棄の取消をすることを妨げない。但し、その取消権は、追認をすることができる時から六箇月間これを行わないときは、時効によつて消滅する。承認又は放棄の時から十年を経過したときも、同様である。  
5 4 1     3    ○3  前項の規定によつて限定承認又は放棄の取消をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。  
5 4 2 1 40     第九百二十条  相続人が単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。  
5 4 2 1 41 1   第九百二十一条  左に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。  
5 4 2 1     1  一  相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。但し、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。  
5 4 2 1     2  二  相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は放棄をしなかつたとき。  
5 4 2 1     3  三  相続人が、限定承認又は放棄をした後でも、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを財産目録中に記載しなかつたとき。但し、その相続人が放棄をしたことによつて相続人となつた者が承認をした後は、この限りでない。  
5 4 2 2 42     第九百二十二条  相続人は、相続によつて得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、承認をすることができる。  
5 4 2 2 43     第九百二十三条  相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。  
5 4 2 2 44     第九百二十四条  相続人が限定承認をしようとするときは、第九百十五条第一項の期間内に、財産目録を調製してこれを家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければならない。  
5 4 2 2 45     第九百二十五条  相続人が限定承認をしたときは、その被相続人に対して有した権利義務は、消滅しなかつたものとみなす。  
5 4 2 2 46 1   第九百二十六条  限定承認者は、その固有財産におけると同一の注意を以て、相続財産の管理を継続しなければならない。  
5 4 2 2   2    ○2  第六百四十五条、第六百四十六条、第六百五十条第一項、第二項及び第九百十八条第二項、第三項の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
5 4 2 2 47 1   第九百二十七条  限定承認者は、限定承認をした後五日以内に、一切の相続債権者及び受遺者に対し、限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。但し、その期間は、二箇月を下ることができない。  
5 4 2 2   2    ○2  第七十九条第二項及び第三項の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
5 4 2 2 48     第九百二十八条  限定承認者は、前条第一項の期間の満了前には、相続債権者及び受遺者に対して弁済を拒むことができる。  
5 4 2 2 49     第九百二十九条  第九百二十七条第一項の期間が満了した後は、限定承認者は、相続財産を以て、その期間内に申し出た債権者その他知れた債権者に、各ゝその債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。但し、優先権を有する債権者の権利を害することができない。  
5 4 2 2 50 1   第九百三十条  限定承認者は、弁済期に至らない債権でも、前条の規定によつてこれを弁済しなければならない。  
5 4 2 2   2    ○2  条件附の債権又は存続期間の不確定な債権は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従つて、これを弁済しなければならない。  
5 4 2 2 51     第九百三十一条  限定承認者は、前二条の規定によつて各債権者に弁済をした後でなければ、受遺者に弁済をすることができない。  
5 4 2 2 52     第九百三十二条  前三条の規定に従つて弁済をするにつき相続財産を売却する必要があるときは、限定承認者は、これを競売に付しなければならない。但し、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従い相続財産の全部又は一部の価額を弁済して、その競売を止めることができる。  
5 4 2 2 53     第九百三十三条  相続債権者及び受遺者は、自己の費用で、相続財産の競売又は鑑定に参加することができる。この場合には、第二百六十条第二項の規定を準用する。  
5 4 2 2 54 1   第九百三十四条  限定承認者が、第九百二十七条に定める公告若しくは催告をすることを怠り、又は同条第一項の期間内にある債権者若しくは受遺者に弁済をしたことによつて他の債権者若しくは受遺者に弁済をすることができなくなつたときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。第九百二十九条乃至第九百三十一条の規定に違反して弁済をしたときも、同様である。  
5 4 2 2   2    ○2  前項の規定は、情を知つて不当に弁済を受けた債権者又は受遺者に対する他の債権者又は受遺者の求償を妨げない。  
5 4 2 2   3    ○3  第七百二十四条の規定は、前二項の場合にも、これを適用する。  
5 4 2 2 55     第九百三十五条  第九百二十七条第一項の期間内に申し出なかつた債権者及び受遺者で限定承認者に知れなかつたものは、残余財産についてのみその権利を行うことができる。但し、相続財産について特別担保を有する者は、この限りでない。  
5 4 2 2 56 1   第九百三十六条  相続人が数人ある場合には、家庭裁判所は、相続人の中から、相続財産の管理人を選任しなければならない。  
5 4 2 2   2    ○2  管理人は、相続人のために、これに代わつて、相続財産の管理及び債務の弁済に必要な一切の行為をする。  
5 4 2 2   3    ○3  第九百二十六条乃至前条の規定は、管理人にこれを準用する。但し、第九百二十七条第一項に定める公告をする期間は、管理人の選任があつた後十日以内とする。  
5 4 2 2 57     第九百三十七条  限定承認をした共同相続人の一人又は数人について第九百二十一条第一号又は第三号に掲げる事由があるときは、相続債権者は、相続財産を以て弁済を受けることができなかつた債権額について、その者に対し、その相続分に応じて権利を行うことができる。  
5 4 3   58     第九百三十八条  相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。  
5 4 3   59     第九百三十九条  相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初から相続人とならなかつたものとみなす。  
5 4 3   60 1   第九百四十条  相続の放棄をした者は、その放棄によつて相続人となつた者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけると同一の注意を以て、その財産の管理を継続しなければならない。  
5 4 3     2    ○2  第六百四十五条、第六百四十六条、第六百五十条第一項、第二項及び第九百十八条第二項、第三項の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
5 5     61 1   第九百四十一条  相続債権者又は受遺者は、相続開始の時から三箇月以内に、相続人の財産の中から相続財産を分離することを家庭裁判所に請求することができる。相続財産が相続人の固有財産と混合しない間は、その期間の満了後でも、同様である。  
5 5       2    ○2  家庭裁判所が前項の請求によつて財産の分離を命じたときは、その請求をした者は、五日以内に、他の相続債権者及び受遺者に対し、財産分離の命令があつたこと及び一定の期間内に配当加入の申出をすべき旨を公告しなければならない。但し、その期間は、二箇月を下ることができない。  
5 5     62     第九百四十二条  財産分離の請求をした者及び前条第二項の規定によつて配当加入の申出をした者は、相続財産について、相続人の債権者に先だつて弁済を受ける。  
5 5     63 1   第九百四十三条  財産分離の請求があつたときは、家庭裁判所は、相続財産の管理について必要な処分を命ずることができる。  
5 5       2    ○2  家庭裁判所が管理人を選任した場合には、第二十七条乃至第二十九条の規定を準用する。  
5 5     64 1   第九百四十四条  相続人は、単純承認をした後でも、財産分離の請求があつたときは、以後、その固有財産におけると同一の注意を以て、相続財産の管理をしなければならない。但し、家庭裁判所が管理人を選任したときは、この限りでない。  
5 5       2    ○2  第六百四十五条乃至第六百四十七条及び第六百五十条第一項、第二項の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
5 5     65     第九百四十五条  財産の分離は、不動産については、その登記をしなければ、これを第三者に対抗することができない。  
5 5     66     第九百四十六条  第三百四条の規定は、財産分離の場合にこれを準用する。  
5 5     67 1   第九百四十七条  相続人は、第九百四十一条第一項及び第二項の期間の満了前には、相続債権者及び受遺者に対して弁済を拒むことができる。  
5 5       2    ○2  財産分離の請求があつたときは、相続人は、第九百四十一条第二項の期間の満了後に、相続財産を以て、財産分離の請求又は配当加入の申出をした債権者及び受遺者に、各ゝその債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。但し、優先権を有する債権者の権利を害することができない。  
5 5       3    ○3  第九百三十条乃至第九百三十四条の規定は、前項の場合にこれを準用する。  
5 5     68     第九百四十八条  財産分離の請求をした者及び配当加入の申出をした者は、相続財産を以て全部の弁済を受けることができなかつた場合に限り、相続人の固有財産についてその権利を行うことができる。この場合には、相続人の債権者は、その者に先だつて弁済を受けることができる。  
5 5     69     第九百四十九条  相続人は、その固有財産を以て相続債権者若しくは受遺者に弁済をし、又はこれに相当の担保を供して、財産分離の請求を防止し、又はその効力を消滅させることができる。但し、相続人の債権者が、これによつて損害を受けるべきことを証明して、異議を述べたときは、この限りでない。  
5 5     70 1   第九百五十条  相続人が限定承認をすることができる間又は相続財産が相続人の固有財産と混合しない間は、その債権者は、家庭裁判所に対して財産分離の請求をすることができる。  
5 5       2    ○2  第三百四条、第九百二十五条、第九百二十七条乃至第九百三十四条、第九百四十三条乃至第九百四十五条及び第九百四十八条の規定は、前項の場合にこれを準用する。但し、第九百二十七条に定める公告及び催告は、財産分離の請求をした債権者がこれをしなければならない。  
5 6     71     第九百五十一条  相続人のあることが明かでないときは、相続財産は、これを法人とする。  
5 6     72 1   第九百五十二条  前条の場合には、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によつて、相続財産の管理人を選任しなければならない。  
5 6       2    ○2  家庭裁判所は、遅滞なく管理人の選任を公告しなければならない。  
5 6     73     第九百五十三条  第二十七条乃至第二十九条の規定は、相続財産の管理人にこれを準用する。  
5 6     74     第九百五十四条  管理人は、相続債権者又は受遺者の請求があるときは、これに相続財産の状況を報告しなければならない。  
5 6     75     第九百五十五条  相続人のあることが明かになつたときは、法人は、存立しなかつたものとみなす。但し、管理人がその権限内でした行為の効力を妨げない。  
5 6     76 1   第九百五十六条  管理人の代理権は、相続人が相続の承認をした時に消滅する。  
5 6       2    ○2  前項の場合には、管理人は、遅滞なく相続人に対して管理の計算をしなければならない。  
5 6     77 1   第九百五十七条  第九百五十二条第二項に定める公告があつた後二箇月以内に相続人のあることが明かにならなかつたときは、管理人は、遅滞なく一切の相続債権者及び受遺者に対し、一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。但し、その期間は、二箇月を下ることができない。  
5 6       2    ○2  第七十九条第二項、第三項及び第九百二十八条乃至第九百三十五条の規定は、前項の場合にこれを準用する。但し、第九百三十二条但書の規定は、この限りでない。  
5 6     78     第九百五十八条  前条第一項の期間の満了後、なお、相続人のあることが明かでないときは、家庭裁判所は、管理人又は検察官の請求によつて、相続人があるならば一定の期間内にその権利を主張すべき旨を公告しなければならない。但し、その期間は、六箇月を下ることができない。  
5 6     79     第九百五十八条の二  前条の期間内に相続人である権利を主張する者がないときは、相続人並びに管理人に知れなかつた相続債権者及び受遺者は、その権利を行うことができない。  
5 6     80 1   第九百五十八条の三  前条の場合において相当と認めるときは、家庭裁判所は、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があつた者の請求によつて、これらの者に、清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができる。  
5 6       2    ○2  前項の請求は、第九百五十八条の期間の満了後三箇月以内に、これをしなければならない。  
5 6     81     第九百五十九条  前条の規定によつて処分されなかつた相続財産は、国庫に帰属する。この場合には、第九百五十六条第二項の規定を準用する。  
5 7 1   82     第九百六十条  遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、これをすることができない。  
5 7 1   83     第九百六十一条  満十五歳に達した者は、遺言をすることができる。  
5 7 1   84     第九百六十二条  第四条、第九条、第十二条及び第十六条の規定は、遺言には、これを適用しない。  
5 7 1   85     第九百六十三条  遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない。  
5 7 1   86     第九百六十四条  遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。但し、遺留分に関する規定に違反することができない。  
5 7 1   87     第九百六十五条  第八百八十六条及び第八百九十一条の規定は、受遺者にこれを準用する。  
5 7 1   88 1   第九百六十六条  被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人又はその配偶者若しくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は、無効とする。  
5 7 1     2    ○2  前項の規定は、直系血族、配偶者又は兄弟姉妹が後見人である場合には、これを適用しない。  
5 7 2 1 89     第九百六十七条  遺言は、自筆証書、公正証書又は秘密証書によつてこれをしなければならない。但し、特別の方式によることを許す場合は、この限りでない。  
5 7 2 1 90 1   第九百六十八条  自筆証書によつて遺言をするには、遺言者が、その全文、日附及び氏名を自書し、これに印をおさなければならない。  
5 7 2 1   2    ○2  自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を附記して特にこれを署名し、且つ、その変更の場所に印をおさなければ、その効力がない。  
5 7 2 1 91 1   第九百六十九条  公正証書によつて遺言をするには、次の方式に従わなければならない。  
5 7 2 1     1  一  証人二人以上の立会いがあること。  
5 7 2 1     2  二  遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。  
5 7 2 1     3  三  公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、又は閲覧させること。  
5 7 2 1     4  四  遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印を押すこと。ただし、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる。  
5 7 2 1     5  五  公証人が、その証書は前四号に掲げる方式に従つて作つたものである旨を付記して、これに署名し、印を押すこと。  
5 7 2 1 92 1   第九百六十九条の二  口がきけない者が公正証書によつて遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、前条第二号の口授に代えなければならない。この場合における同条第三号の規定の適用については、同号中「口述」とあるのは、「通訳人の通訳による申述」又は「自書」とする。  
5 7 2 1   2    ○2  前条の遺言者又は証人が耳が聞こえない者である場合には、公証人は、同条第三号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により遺言者又は証人に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる。  
5 7 2 1   3    ○3  公証人は、前二項に定める方式に従つて公正証書を作つたときは、その旨をその証書に付記しなければならない。  
5 7 2 1 93 1   第九百七十条  秘密証書によつて遺言をするには、左の方式に従わなければならない。  
5 7 2 1     1  一  遺言者が、その証書に署名し、印をおすこと。  
5 7 2 1     2  二  遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章を以てこれに封印すること。  
5 7 2 1     3  三  遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること。  
5 7 2 1     4  四  公証人が、その証書を提出した日附及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印をおすこと。  
5 7 2 1   2    ○2  第九百六十八条第二項の規定は、秘密証書による遺言にこれを準用する。  
5 7 2 1 94     第九百七十一条  秘密証書による遺言は、前条に定める方式に欠けるものがあつても、第九百六十八条の方式を具備しているときは、自筆証書による遺言としてその効力を有する。  
5 7 2 1 95 1   第九百七十二条  口がきけない者が秘密証書によつて遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、その証書は自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を通訳人の通訳により申述し、又は封紙に自書して、第九百七十条第一項第三号の申述に代えなければならない。  
5 7 2 1   2    ○2  前項の場合において、遺言者が通訳人の通訳により申述したときは、公証人は、その旨を封紙に記載しなければならない。  
5 7 2 1   3    ○3  第一項の場合において、遺言者が封紙に自書したときは、公証人は、その旨を封紙に記載して、第九百七十条第一項第四号に規定する申述の記載に代えなければならない。  
5 7 2 1 96 1   第九百七十三条  成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。  
5 7 2 1   2    ○2  遺言に立ち会つた医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかつた旨を遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書によつて遺言をする場合には、その封紙に右の記載をし、署名し、印を押さなければならない。  
5 7 2 1 97 1   第九百七十四条  次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。  
5 7 2 1     1  一  未成年者  
5 7 2 1     2  二  推定相続人、受遺者及びその配偶者並びに直系血族  
5 7 2 1     3  三  公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇人  
5 7 2 1 98     第九百七十五条  遺言は、二人以上の者が同一の証書でこれをすることができない。  
5 7 2 2 99 1   第九百七十六条  疾病その他の事由によつて死亡の危急に迫つた者が遺言をしようとするときは、証人三人以上の立会いをもつて、その一人に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。この場合には、その口授を受けた者が、これを筆記して、遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに署名し、印を押さなければならない。  
5 7 2 2   2    ○2  口がきけない者が前項の規定によつて遺言をする場合には、遺言者は、証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述して、同項の口授に代えなければならない。  
5 7 2 2   3    ○3  第一項後段の遺言者又は他の証人が耳が聞こえない者である場合には、遺言の趣旨の口授又は申述を受けた者は、同項後段に規定する筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の証人に伝えて、同項後段の読み聞かせに代えることができる。  
5 7 2 2   4    ○4  前三項の規定によつてした遺言は、遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力がない。  
5 7 2 2   5    ○5  家庭裁判所は、遺言が遺言者の真意に出たものであるとの心証を得なければ、これを確認することができない。  
5 7 2 2 100     第九百七十七条  伝染病のため行政処分によつて交通を断たれた場所に在る者は、警察官一人及び証人一人以上の立会を以て遺言書を作ることができる。  
5 7 2 2 101     第九百七十八条  船舶中に在る者は、船長又は事務員一人及び証人二人以上の立会を以て遺言書を作ることができる。  
5 7 2 2 102 1   第九百七十九条  船舶遭難の場合において、船舶中に在つて死亡の危急に迫つた者は、証人二人以上の立会を以て口頭で遺言をすることができる。  
5 7 2 2   2    ○2  口がきけない者が前項の規定によつて遺言をする場合には、遺言者は、通訳人の通訳によりこれをしなければならない。  
5 7 2 2   3    ○3  前二項の規定に従つてした遺言は、証人が、その趣旨を筆記して、これに署名し、印を押し、かつ、証人の一人又は利害関係人から遅滞なく家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力がない。  
5 7 2 2   4    ○4  第九百七十六条第五項の規定は、前項の場合について準用する。  
5 7 2 2 103     第九百八十条  第九百七十七条及び第九百七十八条の場合には、遺言者、筆者、立会人及び証人は、各自遺言書に署名し、印をおさなければならない。  
5 7 2 2 104     第九百八十一条  第九百七十七条乃至第九百七十九条の場合において、署名又は印をおすことのできない者があるときは、立会人又は証人は、その事由を附記しなければならない。  
5 7 2 2 105     第九百八十二条  第九百六十八条第二項及び第九百七十三条乃至第九百七十五条の規定は、第九百七十六条乃至前条の規定による遺言にこれを準用する。  
5 7 2 2 106     第九百八十三条  第九百七十六条乃至前条の規定によつてした遺言は、遺言者が普通の方式によつて遺言をすることができるようになつた時から六箇月間生存するときは、その効力がない。  
5 7 2 2 107     第九百八十四条  日本の領事の駐在する地に在る日本人が公正証書又は秘密証書によつて遺言をしようとするときは、公証人の職務は、領事がこれを行う。  
5 7 3   108 1   第九百八十五条  遺言は、遺言者の死亡の時からその効力を生ずる。  
5 7 3     2    ○2  遺言に停止条件を附した場合において、その条件が遺言者の死亡後に成就したときは、遺言は、条件が成就した時からその効力を生ずる。  
5 7 3   109 1   第九百八十六条  受遺者は、遺言者の死亡後、何時でも、遺贈の放棄をすることができる。  
5 7 3     2    ○2  遺贈の放棄は、遺言者の死亡の時にさかのぼつてその効力を生ずる。  
5 7 3   110     第九百八十七条  遺贈義務者その他の利害関係人は、相当の期間を定め、その期間内に遺贈の承認又は放棄をすべき旨を受遺者に催告することができる。若し、受遺者がその期間内に遺贈義務者に対してその意思を表示しないときは、遺贈を承認したものとみなす。  
5 7 3   111     第九百八十八条  受遺者が遺贈の承認又は放棄をしないで死亡したときは、その相続人は、自己の相続権の範囲内で、承認又は放棄をすることができる。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 3   112 1   第九百八十九条  遺贈の承認及び放棄は、これを取り消すことができない。  
5 7 3     2    ○2  第九百十九条第二項の規定は、遺贈の承認及び放棄にこれを準用する。  
5 7 3   113     第九百九十条  包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。  
5 7 3   114     第九百九十一条  受遺者は、遺贈が弁済期に至らない間は、遺贈義務者に対して相当の担保を請求することができる。停止条件附の遺贈についてその条件の成否が未定である間も、同様である。  
5 7 3   115     第九百九十二条  受遺者は、遺贈の履行を請求することができる時から果実を取得する。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 3   116 1   第九百九十三条  遺贈義務者が遺言者の死亡後に遺贈の目的物について費用を出したときは、第二百九十九条の規定を準用する。  
5 7 3     2    ○2  果実を収取するために出した通常の必要費は、果実の価格を超えない限度で、その償還を請求することができる。  
5 7 3   117 1   第九百九十四条  遺贈は、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、その効力を生じない。  
5 7 3     2    ○2  停止条件附の遺贈については、受遺者がその条件の成就前に死亡したときも、前項と同様である。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 3   118     第九百九十五条  遺贈が、その効力を生じないとき、又は放棄によつてその効力がなくなつたときは、受遺者が受けるべきであつたものは、相続人に帰属する。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 3   119     第九百九十六条  遺贈は、その目的たる権利が遺言者の死亡の時において相続財産に属しなかつたときは、その効力を生じない。但し、その権利が相続財産に属すると属しないとにかかわらず、これを遺贈の目的としたものと認むべきときは、この限りでない。  
5 7 3   120     第九百九十七条  相続財産に属しない権利を目的とする遺贈が前条但書の規定によつて有効であるときは、遺贈義務者は、その権利を取得してこれを受遺者に移転する義務を負う。若し、これを取得することができないか、又はこれを取得するについて過分の費用を要するときは、その価額を弁償しなければならない。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 3   121 1   第九百九十八条  不特定物を遺贈の目的とした場合において、受遺者が追奪を受けたときは、遺贈義務者は、これに対して、売主と同じく、担保の責に任ずる。  
5 7 3     2    ○2  前項の場合において、物に瑕疵があつたときは、遺贈義務者は、瑕疵のない物を以てこれに代えなければならない。  
5 7 3   122 1   第九百九十九条  遺言者が、遺贈の目的物の滅失若しくは変造又はその占有の喪失によつて第三者に対して償金を請求する権利を有するときは、その権利を遺贈の目的としたものと推定する。  
5 7 3     2    ○2  遺贈の目的物が、他の物と附合し、又は混和した場合において、遺言者が第二百四十三条乃至第二百四十五条の規定によつて合成物又は混和物の単独所有者又は共有者となつたときは、その全部の所有権又は共有権を遺贈の目的としたものと推定する。  
5 7 3   123     第千条  遺贈の目的たる物又は権利が遺言者の死亡の時において第三者の権利の目的であるときは、受遺者は、遺贈義務者に対しその権利を消滅させるべき旨を請求することができない。但し、遺言者がその遺言に反対の意思を表示したときは、この限りでない。  
5 7 3   124 1   第千一条  債権を遺贈の目的とした場合において、遺言者が弁済を受け、且つ、その受け取つた物が、なお、相続財産中に在るときは、その物を遺贈の目的としたものと推定する。  
5 7 3     2    ○2  金銭を目的とする債権については、相続財産中にその債権額に相当する金銭がないときでも、その金額を遺贈の目的としたものと推定する。  
5 7 3   125 1   第千二条  負担附遺贈を受けた者は、遺贈の目的の価額を超えない限度においてのみ、負担した義務を履行する責に任ずる。  
5 7 3     2    ○2  受遺者が遺贈の放棄をしたときは、負担の利益を受けるべき者が、自ら受遺者となることができる。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 3   126     第千三条  負担附遺贈の目的の価額が相続の限定承認又は遺留分回復の訴によつて減少したときは、受遺者は、その減少の割合に応じてその負担した義務を免かれる。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 4   127 1   第千四条  遺言書の保管者は、相続の開始を知つた後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様である。  
5 7 4     2    ○2  前項の規定は、公正証書による遺言には、これを適用しない。  
5 7 4     3    ○3  封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会を以てしなければ、これを開封することができない。  
5 7 4   128     第千五条  前条の規定によつて遺言書を提出することを怠り、その検認を経ないで遺言を執行し、又は家庭裁判所外においてその開封をした者は、五万円以下の過料に処せられる。  
5 7 4   129 1   第千六条  遺言者は、遺言で、一人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができる。  
5 7 4     2    ○2  遺言執行者の指定の委託を受けた者は、遅滞なく、その指定をして、これを相続人に通知しなければならない。  
5 7 4     3    ○3  遺言執行者の指定の委託を受けた者がその委託を辞そうとするときは、遅滞なくその旨を相続人に通知しなければならない。  
5 7 4   130     第千七条  遺言執行者が就職を承諾したときは、直ちにその任務を行わなければならない。  
5 7 4   131     第千八条  相続人その他の利害関係人は、相当の期間を定め、その期間内に就職を承諾するかどうかを確答すべき旨を遺言執行者に催告することができる。若し、遺言執行者が、その期間内に、相続人に対して確答をしないときは、就職を承諾したものとみなす。  
5 7 4   132     第千九条  未成年者及び破産者は、遺言執行者となることができない。  
5 7 4   133     第千十条  遺言執行者が、ないとき、又はなくなつたときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求によつて、これを選任することができる。  
5 7 4   134 1   第千十一条  遺言執行者は、遅滞なく、相続財産の目録を調製して、これを相続人に交付しなければならない。  
5 7 4     2    ○2  遺言執行者は、相続人の請求があるときは、その立会を以て財産目録を調製し、又は公証人にこれを調製させなければならない。  
5 7 4   135 1   第千十二条  遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。  
5 7 4     2    ○2  第六百四十四条乃至第六百四十七条及び第六百五十条の規定は、遺言執行者にこれを準用する。  
5 7 4   136     第千十三条  遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。  
5 7 4   137     第千十四条  前三条の規定は、遺言が特定財産に関する場合には、その財産についてのみこれを適用する。  
5 7 4   138     第千十五条  遺言執行者は、これを相続人の代理人とみなす。  
5 7 4   139 1   第千十六条  遺言執行者は、やむを得ない事由がなければ、第三者にその任務を行わせることができない。但し、遺言者がその遺言に反対の意思を表示したときは、この限りでない。  
5 7 4     2    ○2  遺言執行者が前項但書の規定によつて第三者にその任務を行わせる場合には、相続人に対して、第百五条に定める責任を負う。  
5 7 4   140 1   第千十七条  数人の遺言執行者がある場合には、その任務の執行は、過半数でこれを決する。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 7 4     2    ○2  各遺言執行者は、前項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。  
5 7 4   141 1   第千十八条  家庭裁判所は、相続財産の状況その他の事情によつて遺言執行者の報酬を定めることができる。但し、遺言者がその遺言に報酬を定めたときは、この限りでない。  
5 7 4     2    ○2  遺言執行者が報酬を受けるべき場合には、第六百四十八条第二項及び第三項の規定を準用する。  
5 7 4   142 1   第千十九条  遺言執行者がその任務を怠つたときその他正当な事由があるときは、利害関係人は、その解任を家庭裁判所に請求することができる。  
5 7 4     2    ○2  遺言執行者は、正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができる。  
5 7 4   144     第千二十条  第六百五十四条及び第六百五十五条の規定は、遺言執行者の任務が終了した場合にこれを準用する。  
5 7 4   145     第千二十一条  遺言の執行に関する費用は、相続財産の負担とする。但し、これによつて遺留分を減ずることができない。  
5 7 5   146     第千二十二条  遺言者は、何時でも、遺言の方式に従つて、その遺言の全部又は一部を取り消すことができる。  
5 7 5   147 1   第千二十三条  前の遺言と後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を取り消したものとみなす。  
5 7 5     2    ○2  前項の規定は、遺言と遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合にこれを準用する。  
5 7 5   148     第千二十四条  遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を取り消したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様である。  
5 7 5   149     第千二十五条  前三条の規定によつて取り消された遺言は、その取消の行為が、取り消され、又は効力を生じなくなるに至つたときでも、その効力を回復しない。但し、その行為が詐欺又は強迫による場合は、この限りでない。  
5 7 5   150     第千二十六条  遺言者は、その遺言の取消権を放棄することができない。  
5 7 5   151     第千二十七条  負担附遺贈を受けた者がその負担した義務を履行しないときは、相続人は、相当の期間を定めてその履行を催告し、若し、その期間内に履行がないときは、遺言の取消を家庭裁判所に請求することができる。  
5 8     152 1   第千二十八条  兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、左の額を受ける。  
5 8         1  一  直系尊属のみが相続人であるときは、被相続人の財産の三分の一  
5 8         2  二  その他の場合には、被相続人の財産の二分の一  
5 8     153 1   第千二十九条  遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加え、その中から債務の全額を控除して、これを算定する。  
5 8       2    ○2  条件附の権利又は存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選定した鑑定人の評価に従つて、その価格を定める。  
5 8     154     第千三十条  贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によつてその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知つて贈与をしたときは、一年前にしたものでも、同様である。  
5 8     155     第千三十一条  遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全するに必要な限度で、遺贈及び前条に掲げる贈与の減殺を請求することができる。  
5 8     156     第千三十二条  条件附の権利又は存続期間の不確定な権利を贈与又は遺贈の目的とした場合において、その贈与又は遺贈の一部を減殺すべきときは、遺留分権利者は、第千二十九条第二項の規定によつて定めた価格に従い、直ちにその残部の価額を受贈者又は受遺者に給付しなければならない。  
5 8     157     第千三十三条  贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、これを減殺することができない。  
5 8     158     第千三十四条  遺贈は、その目的の価額の割合に応じてこれを減殺する。但し、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。  
5 8     159     第千三十五条  贈与の減殺は、後の贈与から始め、順次に前の贈与に及ぶ。  
5 8     160     第千三十六条  受贈者は、その返還すべき財産の外、なお、減殺の請求があつた日以後の果実を返還しなければならない。  
5 8     161     第千三十七条  減殺を受けるべき受贈者の無資力によつて生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する。  
5 8     162     第千三十八条  負担附贈与は、その目的の価額の中から負担の価額を控除したものについて、その減殺を請求することができる。  
5 8     163     第千三十九条  不相当な対価を以てした有償行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知つてしたものに限り、これを贈与とみなす。この場合において、遺留分権利者がその減殺を請求するときは、その対価を償還しなければならない。  
5 8     164 1   第千四十条  減殺を受けるべき受贈者が贈与の目的を他人に譲り渡したときは、遺留分権利者にその価額を弁償しなければならない。但し、譲受人が譲渡の当時遺留分権利者に損害を加えることを知つたときは、遺留分権利者は、これに対しても減殺を請求することができる。  
5 8       2    ○2  前項の規定は、受贈者が贈与の目的の上に権利を設定した場合にこれを準用する。  
5 8     165 1   第千四十一条  受贈者及び受遺者は、減殺を受けるべき限度において、贈与又は遺贈の目的の価額を遺留分権利者に弁償して返還の義務を免かれることができる。  
5 8       2    ○2  前項の規定は、前条第一項但書の場合にこれを準用する。  
5 8     166     第千四十二条  減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があつたことを知つた時から、一年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。相続の開始の時から十年を経過したときも、同様である。  
5 8     167 1   第千四十三条  相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。  
5 8       2    ○2  共同相続人の一人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。  
5 8     168     第千四十四条  第八百八十七条第二項、第三項、第九百条、第九百一条、第九百三条及び第九百四条の規定は、遺留分にこれを準用する。