期待される成果

平成19年度

導入教育プロジェクト

「導入教育プロジェクトの実施」によって、「公判手続説明シナリオ作成プロジェクト」、「公判手続説明実施プロジェクト」、「犯罪被害者相談プロジェクト」に進むにあたっての基本的な知識を修得することができます。

1. 法テラス愛知事務所見学(犯罪被害者相談窓口)

犯罪被害者相談の現場を実地見聞し、相談担当弁護士からレクチャーを受けることによって、犯罪被害者相談の現状について理解を深めることができます。

2. 名古屋地方検察庁施設見学

犯罪被害者が刑事事件で参考人として事情聴取を受ける取調室などを現地見聞して、名古屋地方検察庁検事からレクチャーを受けることによって、被害者の事情聴取で留意していることや被害者保護法制に関わる実務上の問題点などについて理解を深めることができます。

3. 名古屋地方裁判所裁判傍聴

刑事裁判を傍聴し、名古屋地方裁判所裁判官からレクチャーを受けることによって、刑事裁判手続における被害者保護の実務上の諸問題について理解を深めることができます。

4. 愛知県警察本部犯罪被害者相談窓口見学

愛知県警察本部に設けられている犯罪被害者相談窓口を見学し、レクチャーを受けることによって、被害者へのファーストタッチとなることが多い警察での犯罪被害者相談の現状と被害者支援のための諸方策について理解を深めることができます。

5. 地域の犯罪被害者自助グループからの聴き取り

当地方の自主的な犯罪被害者自助グループの方からレクチャーを受けることによって、犯罪被害者として法曹関係者に望むこと等について理解を深めることができます。

6. 研究者・実務家からのレクチャー

研究者・実務家のゲストスピーカーから法理論的・実務的見地からレクチャーを受けることによって、犯罪被害者に対する支援について理解を深めることができます。

7. 法律相談についてのビデオ検討会

実際に法律相談を行った場面についてのビデオ教材を視聴し、双方向・多方向で議論することによって、「良い相談」「悪い相談」とは何かという点について理解を深めることができます。

8. まとめ

1.〜7.の見学・聴取の結果を院生がグループに分かれてレポート形式でまとめを行い、各分野の担当教員が加わって双方向・多方向で議論をおこなって導入教育のまとめを行うことにより、このプロジェクトを通して得た基本的な知識をより一層深めることができます。また、次年度の「公判手続説明実施プロジェクト」、「犯罪被害者相談プロジェクト」で使用する 犯罪被害者に対する当事業の説明用パンフは、犯罪被害者の方に当事業の内容を理解していただくために役立ちます。

ホームページ開設・維持運営、プロジェクト報告書の作成

ホームページやプロジェクト報告書の作成によって、犯罪被害者支援を通じた刑事手続教育について浸透を図ることができます。また、犯罪被害者側から見た刑事手続理論の再構成を図ることによって「実務と理論の架橋」を図ることも目指すことができます。

平成20年度

公判手続説明シナリオ作成プロジェクト

法科大学院生が当該事案の特質に応じ、一般人である被害者にも分かりやすいような公判手続説明シナリオを作成することによって、院生自身の刑事手続の理解を深めることができます。

公判手続説明実施プロジェクト

法科大学院生自身が上記のシナリオに基づいて実際に犯罪被害者に対して公判手続を説明することによって、これを一般人に分かりやすく親身に説明する実務的に重要な能力を身につけることができます。

犯罪被害者相談プロジェクト

弁護士の指導監督のもと法科大学院生が犯罪被害者の法律相談にあたることによって、犯罪被害者相談に必要な実務的な知識と経験を体得することができます。

ホームページでの公開、シンポジウムの開催、プロジェクト報告書の作成、ニュースレター発行

上記の活動内容をホームページで逐次公開し、2月にはプロジェクトの成果を報告するシンポジウムを開催し、年度末までにプロジェクトの活動をまとめた報告書を作成することによって、当該教育活動の効果を広く社会にアピールしこのような取組みの全国的な広がりを期待することができます。

その他

犯罪被害者支援などに関する新たな課題について、研究者・実務家のゲストスピーカーから適宜レクチャーを受けたり、シンポジウム等を開催したりすることによって、犯罪被害者支援の今日的な諸問題について法科大学院生は更に理解を深めることができます。

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